明治26(1893)年4月1日の創業以来、山科電気工事は京都で一番古い電気工事店として、明るい社会の建設に貢献してまいりました。そしてお蔭様で創業満130年を迎えることができました。心から感謝申し上げます。
130年前と言えば、1889年に京都電燈㈱(後の関西配電、関西電力)が火力発電により需要灯数234をもって開業、1890年に日本最初の営業用水力発電所として蹴上(けあげ)発電所工事に着手(同年琵琶湖疎水竣工)、そして1892年に京都市営蹴上水力発電所が開設され、送電を開始したその翌年に当たります。それまでは電力事業者が自ら配線、機器設置の工事を施工していましたが、創業者山科吉之助(当時26歳)は初めての電気工事専門店を開設したのでした。これからは電気の時代だという若き創業者の閃きと行動力を想い、その後連綿と続く先輩社員達の努力により今日の山科電気工事があることに気付く時、私と社員達は改めて大きな誇りと感動、そして責任を覚えています。
故酒井雄哉大阿闍梨様ご揮毫
私が若い頃、比叡山千日回峰行の故酒井雄哉大阿闍梨様にご縁があり、自坊の電気工事をさせていただいておりました。酒井師は歩き続けてこそ道ができるのだよと、「道」の字を揮毫下さいました。山科電気工事はこれからも電気工事一筋に「道」を歩み続け、もっと太い、どこまでも続く「道」にしてまいります。
皆様ご承知の通り、私達人類は今、大変革の時代に遭遇しています。電気設備も日々大きく変化、進歩をする中で、併せて省エネ、クリーンなエネルギーが求められています。そして地球規模で持続可能な社会の構築に向けた取り組みが始まっています。時代の変化をしっかりと学び、これからも私達の持つ全ての力を注いで行きたいと思います。
私達、山科電気工事にとっての商いの基本とは、「お客様のニーズ、ご要望を正しくつかみ、お役に立つ提案を申し上げ、優れた技術と商品を提供させていただき、ご満足を得ること」です。『お客様のご満足の笑顔に接することが私達の喜び』であります。そしてその喜びのために『自らの人間力を高めることが私達の務め』であると考えています。
「真の伝統は常に革新するところにあり」と言われます。私達はこれからも創業者のチャレンジ精神を受け継ぎ、私達の商いの基本を大切にしつつ、日々経営及び業務の改革、改善に努めて参ります。そして、140年、150年を経てもなお元気で、面白い会社と言われるよう全社員力を合わせて努力をして参りますので、これからも変わらぬご指導とご愛顧をお願い申し上げます。